
「輝く岩舟人」では、現在活躍中の岩舟出身の「ひと」をご紹介しています。
第4回 脚本家 渡辺 美穂子さん
岩舟出身で活躍する「ひと」をとりあげるこの企画。
舞踊家の小島千絵子さん、企業のトップ日通の橋本章さん、染色家の加藤千代さんに続いて、今回は脚本家の渡辺美穂子さんをご紹介します。
皆さんは、NHKの「中学生日記」見たことありますよね。
稲垣吾郎の「 陰陽師」知ってますよね。岩舟出身の渡辺さんの脚本作品なんですよ。 中学生、高校生のみんな、胸をはってください。 岩中のジャージを着ていたみんなの先輩 が脚本家になって、みんなに岩舟への想いと夢を語ってくれました。
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とても美しい町だから
「好きです」
最愛の人にこの四文字を伝えるために、あなたならどんなシチュエーションを考えますか。
カラリと晴れた渋谷の交差点。喧騒の中で愛を叫ぶ?同じ場所でも季節や天気、人の有無、時間帯によって色合いも違ってくる。 例えば、始発前の渋 谷の交差点なら・・・自信に満ちた街は、朝陽と静寂とカラス&酔っ払いの、頼りなく、でもどこか親しみやすいスッピンの街になっていて・・・自分と最愛の人のキャラクターを踏まえ、最も効果的なのは?
・・・なんてことを考え、物語を紡いでゆくのがシナリオライターの仕事です。楽しそうですか?はい、それはもう。めんどうくさそうですか?言葉を交わし、感じてしまう心がある以上、めんどうでない人間はいません。そんな人間たちを描くのは、とてもおもしろく、とても苦しい。が、シナリオが自分の手を離れ、安倍晴明(稲垣吾郎さん)が晴明として、悩みぬいた台詞を語ってくれる。 淑子(戸田菜穂さん)が、哀しみの女を全身全霊で演じてくれる・・・暗く孤独な執筆の日々が報われる瞬間です。
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シナリオは設計図と同じで、映像化しなければただの紙の束です。演じてくれる俳優がいて、それを映像化してくれる監督、美術、照明、音声など、たくさんのスタッフの熱が結集してこそ。皆が一丸となって作り上げる共同作業です。
時に、大の大人が声を張り上げ意見を主張し、ぶつかり合う様は紙面には書けない壮絶さです。それも、ひとりでも多くの観客に見ていただきたいという真摯な思いから。その大事な部分がズレると流れます。つまり、紙の束となってしまう。
そんな苦く、悔しい経験を幾度となく繰り返しながらも続けているのは、やはり好きだからでしょう。 言葉(台詞)と同じくらい、いやそれ以上に重要なのが舞台設定です。岩舟町が映像の世界にたびたび登場するのは頷けます。我々の映像魂を魅了してやまないとても美しい町だから。
素晴らしい舞台に多くの言葉(台詞)はいりません。その場所そのものに物語があり、多くを語ってくれるからです。岩船山を背景に、田んぼの中をゆくローカル電車、車窓から見える畦道、ぽつねんと佇む朽ち果てた廃墟、風に揺れる錆びついた看板、剥き出しの岩肌、石畳・・・豊かな自然と同居する、人情味あふれる人たち・・・。
私はこの町で、十代の数年間を過ごしました。そんな贅沢に気づきもせず、あの菜っ葉色のジャージを着て(少しでもおしゃれに見えるように工夫して♪)、友達とつるんで自転車を走らせ、好きな男のコの家を集団偵察して喜んでいるような、身体中の細胞がハートマークの中学生でした。
そして今。シナリオを書くとき、ふと心に浮かぶのは、あの頃見た懐かしい風景の数々なのです。いつかこの町を舞台に書いてみたいものです。
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― 略歴 ―
1970年生まれ。大学在学中は、関東学生弓道選手権大会で個人3位、全国大会へ出場。引退後、モデル、友人との芝居作りに励む。卒業後、小学校の教員、劇団の研究生、他さまざまなアルバイトを経てシナリオを書くようになる。
主な作品に「シネマカクテル『ABC・・・XYZ』『サンライズサンセット』」(KTV)、「陰陽師『鬼小町』『鬼のみちゆき』『心の鬼』」 (NHK)「中学生日記『私はわたし』『きっときれいになる』『ベストメモリー(前後編)』『お父さんはいらない』『死の授
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